公園や、近くの雑木林で、茶色に枯れた葉をぎっしりとつけたまま、この春新芽をつけなかった木を見かけます
葉の形を見ると、どれも柏の木のようです
異変に気づいたのは、昨年の秋頃
通勤途中にある大木が、紅葉…というより、枯れているように見えました
気にして見ると、そんな木が、あちらこちらにあります
柏の木は、北海道への入植者が先住民族を騙したという逸話*にあるように、枯葉をつけたまま冬を越し、新芽と入れ替わるように古い葉を落とす木です
(*和人が物を借り、柏の木を指して「あの木の葉が落ちたら返す」と約束して、結局返さなかった)
でも、それらの木は、この春、とうとう新芽を吹きませんでした
私なりに考えた仮定は、昨年のイレギュラーな猛暑
6月の下旬に、気象庁がうっかり梅雨明けを宣言してしまうほどの、真夏のような日々がありました
北海道でも冬を越えるほどの、寒さへの耐性がある木です だからこそ、心構えができる前の猛暑は、あまりにも酷だったのかな…などと考えています
他の木に守られて、命を繋いでいる木がありますように…
今年も、暑い6月終盤でした
まとわりつくような空気の中で、雲と湿気で霞みがちな太陽を見上げて夏至は過ぎていきました
脳内太陽系の左端から、ゆっくりと手前を右へ動いていく地球の上で、 陽が短くなってしまうことに、少しだけ寂しさを感じる時季です