同じ空の下

 「今回はクヨクヨしない!」と決めて、私が乗った飛行機は、幾つもの虹を飛び越えて進みました

 あと半年ほど

 感傷に浸っている暇などない

 仕事をしっかりとまとめ上げて、春の転機の準備をしなさい

 優しかったけれど、仕事に関しては厳しかった父からのエールのように

 今年も、北海道の夏の一部分を満喫してきました

 カラッと暑い昼間

 早い日の出と、ゆっくりの日の入り

 肌寒くて、羽毛布団を被って眠る夜

 まるで観光客のように、青い池や四季彩の丘などの観光地までちゃっかり回ってきました

 2週間を一緒に過ごした別れ際、母が昨年にも増して寂しそうでした

 7月から、ずっと楽しみに待っていてくれたこと

 いる間じゅう、頼りに思ってくれていた様子

 また、一人の時間が増える心細さ

 随分と歳を取ったんだなぁと、実感するばかりでした

 「あと半年だよ」と励まして、また日常が心のひだを平らにしてくれるのを待つしかありませんでした

 だから、なおのこと、私は昨年と同じ気持ちで戻るまいと決めていました(関連 繋がった空の下で

 だって、ここからやることがたくさんあるんだもの

 晴れ晴れとした気持ちで、第二…、いや第三かも…の人生を始められるように、気合を入れていかなくちゃ

 とりあえず、戻ってすぐの一般ゴミの日に、7月が過ぎるともう使うことのない仕事の用具を、幾つか処分しました

そして、羽田空港には、ゴジラも上陸していました

日々のあれこれ歳時記

 ヒデリノトキハ ナミダヲナガシ

    (「ヒドリノ」と表記する説もありますが、今回はこちらを使用いたします)

 みなさんご存知の、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の一節です

 これが、頭から離れないのは、私の住む地域に雨が全然降らないから

 北関東では、連日のゲリラ豪雨報道で見るように、冠水被害の出ているところも多いとか

 一方、関東の南のこの辺りでは、雨予報も外しながら、一ヶ月近くまとまった雨が降っていません

 それでも、水道からは必要なだけ水が出るので、飲み水をはじめ、生活用水にも困ることがなく、実感が足りないかもしれません

 ありがたいことです

 ただ、近所の大きめの貸し出しの菜園を見るときには、胸が痛みます

 自然から、程よい量の水分が与えられることを前提にしているので、ホースを使って水をやれるようにはなっていないようです

 空を見上げながら、恨めしく唇を噛んでいた、水道設備の整っていなかった時代の人たちの気持ちを、未熟ながらも想像してしまいます

 そうこうしているうちに、昨日は久しぶりの降水があり、少し涼しい夕方を迎えることができました

 そして、今日からはまた猛暑に対峙します

 自然に対しては、抗うことなどできない

 せめてできるのは、祈ること

 日本に自然信仰を普及させた、太古の人たちの謙虚さを誇らしく思います

こんな中でも、零れ種から育った、管理されていないコキアはこの勢いです
ちなみに、ちゃんと水をもらっている我が家のコキアの緩さが、こちらです