奇跡のような軌跡,日々のあれこれ

 家の裏にキレイな形の山がある

 キレイっていうのは、カッコいいという意味ではなくて、絵本の挿絵みたいにシンプルな形ってこと

 お椀を伏せたみたいに丸くて、左右対称

 子どもの頃は、ブラキオザウルスみたいな恐竜が伏せっているうちに土に埋まってしまい、まだ眠っている…という物語を想像して楽しんだものだった

 あるとき、その山の名前が「三角山」だと知った

 当然「えっ?」となった

 でも、成長して行動範囲が広がるとその理由が分かった

 真横から見るとこんな形だった!

大雪山の手前の山です

 これを見たほとんどの人が「三角山」と名付けるだろうなぁ

 こんな山が、山間の地で一つ独立してそびえている

 出来すぎのように思えてしまう

 「あれは有史以前のピラミッドだ!」と言うオカルト好きな人もいるらしい

 「月は出来すぎの天体だ」という話はよく聞く

 太陽と見かけの大きさが同じくらいだということ

 いつも同じ面を地球に向けていることetc

 そんな記事を読んではワクワクしている私にとって、こんな身近にもあった不思議が気になってしょうがない

 ただ、掘り返すワケにもいかないので、今は、いろいろな角度から眺めては楽しんでいる

同じ空の下歳時記

 暦には「雨水」

 確か昨年のこの頃に、このタイトルで投稿したような… (雨水

 あまりにも住む環境が変わったので、気温のことや、雨だの雪だのと比べてもしょうがない

 だからこそ、共通点を見つけるとホッとする

 日の出がずいぶん早くなった

 日没は一番早かった4時少し前だったときから1時間以上遅くなった

 やっぱり、空は繋がっているんだな…

 しかも、北の地方ほど夏至と冬至の太陽の出ている時間の差が大きいので、春分の日が近づくこの頃は、短かった明るい時間を大慌てで取り戻しているように日の出が早まっていく 日没はどんどん遅くなる

 この加速する日々が嬉しくて、南の地方に対してちょっとだけ優越を感じてしまうのは私だけだろうなぁ…

雪の結晶が撮れました 私の腕ではこれが精一杯です

同じ空の下歳時記

 冬に身を寄せる場所

 やっとここに戻って来た

個人の部屋のものなので、かなり小さいサイズですが

 雪国で生まれ育った人には当たり前の場所

 知らず知らずに擦り寄って行って、背中や手を温める

 関東で冬を過ごしていた間、我が家の暖房はオイルヒーターがメインで、ときどきエアコンも使った

 家の中は常に肌寒くて、衣類を重ね着してその季節が過ぎ去るのをひたすら待った

 炬燵に入るともちろん暖かかったけれど、かーっ!と熱くて色からも暖かさを実感できるこれがずっと恋しかった

 築50年になろうかという我が家では、排気は煙突から出ていく(写真左上)

 FF式のように、風がごぉーっと吹き出ないのもいい

 燃え上がっている炎に身を寄せて、「あったかいなぁ」ってチラチラと動く様子を見つめる

 エルキュール・ポアロが冬にロンドン郊外やイギリス北部の屋敷に招待され、赤々と燃える暖炉の前の椅子に腰を下ろし、冷たくなった指先を暖める

 毎夜のイギリス旅行 でこんな光景を読むたびに、身を寄せる暖房のない心細さに不満や違和感を感じたものだった

 暖炉のような風情はないけど、こんな頼もしい相棒がいれば「今日の最高気温はマイナス5℃」って言われたって、楽に乗り切れそうな気がしている