子どもたちのこと

 昨夜9時頃、息子はずぶ濡れになって帰ってきた

 当然、下着まで濡れて、車のシートにタオルを敷いて運転してきたらしい

 昼過ぎに風雨が強くなり、建築途中の建物の屋根の覆いが飛ばされたため、暴風雨にさらされながら、何時間も屋根の上で補修作業をしていたのだという

 空腹もさることながら、冷え切った体を温めたいと風呂場へ駆け込んだ

 出てきた頃に、ちょうど夕食が出来上がり、温かいものを食べさせることができた

 夜、雨と風の音に何度か目が覚めた

 家の中は温かくて、乾いていて、浸水の心配もきっとない

 私たちは無事に朝を迎えられるはず

 安心して、再び目を閉じる

 こんなこと、子どもたちが小さい頃によく思ったよなぁ(関連 削り氷

 子離れしない私は、やっぱり変わっていないんだなぁ

そろそろですね

子どもたちのことたどり着いた視点

 もう、覚悟を決めた!

 お母さんは、もう、こんなことには慣れちゃったよ

 それでも、あんたが、やったことを「やってない」と言わないのが私の救いだから、これからも、そんな嘘だけはつかないで

 それならこの先、100回でも一緒に謝ってあげるよ

 息子が、荒れた中学生活を送っていた頃は、何度も放課後の学校に呼び出されました

 その度に、平謝りし、無言の帰宅

 「もうしない」という、表面上の約束

 虚しい繰り返しは私を悩ませ、途方に暮れる日々でした

 でも、この日の私は違いました

 心が沈むというより、怒り心頭!  出所の分からないエネルギーが噴出しました

 いつもの「お決まりの流れ」を想定している息子に、予想もしなかった言葉で、カウンターパンチを喰らわせてやろうと思ったのでした

 驚くような、戸惑うような息子の表情に、心の中で「ニヤリ」とした私のメンタルは、その瞬間にレベルアップしたのでした

(やや関連 色のついた夢

 娘が、希望していた大学に合格できず、落ち込みながらも「浪人したらお金がかかるかな」とメールをよこしたときには、「そのくらいじゃあ、お母さんはびくともしない」と返しました

 大学を卒業し、就職試験に不合格だったことを知らせてくれたときには「打たれ強い子に産んであるから大丈夫!」と返しました

 その都度、娘は「あのときは心強かった」と振り返ってくれました

 一番元気づけたかったのは、他でもない、私自身なんですけどね

 意外性があって、相手よりもむしろ、言っている本人を奮い立たせる言葉

 チャットGPTさんには、どこまでできるのかな…?

そろそろ咲き始めますね

子どもたちのこと

 娘は、土砂降りの雨を見ながら声を上げて泣いていた

 私は黙って、それを見守っていた

 慰めの言葉も見つからず、抱きしめて誤魔化すこともできず、ただ、泣きたいだけ泣くしかないと思っていた

 それは、末っ子の私が、味わったことのない悲しみだったから

 あれは、私の実家の納屋の軒下

 娘は2歳半

 弟が生まれて、私が退院して、数日後だったか

 “新参者”が、揺るぎないと思っていた自分の居場所に入り込んで、一身に浴びていた周囲の視線を奪っていく

 それを感じ取りながらも、はっきりと認識できずに、不安定に怒ったり泣いたりする日々だった

 周囲の音をかき消すような轟音を立てて降る雨に、思い切り大きな声を出すことを許されたかのように、娘は声を限りに泣き続けた

 もう30年も前になるのか…

 小さな心は、こんな試練をいくつも乗り越えて、“新参者”たちと助け合いながら大きくなった

 今では、頼れる相談相手として、私の知らないことまで話し合っているらしい

 娘の子は、1歳半ほどで弟が産まれて“おねえちゃん”になった

 いつも2人を同じように、時には上の子を優先するように時間を割く娘の心の中には、ずっとあの土砂降りの雨の日が残っているのかな

短期間で育った二十日大根は、柔らかそうでつるピカです