日々のあれこれ歳時記

 ふぅ…

 帰っちゃった…

 ってなってから、半月過ぎたけど…

 多分、多くの人が知っているこの感じ

 寂しいような、ホッとしたような…

 姿が思い出される場所や物がそここにあって、胸がキュンとなるような…

 それでも幸いだったのは、その後の慌ただしさ

 野菜の収穫や畑の片付け! しかも稲刈りは最盛期!

 それに伴う人の出入り

 そして、それも収束へと向かっている

 春から大きく繰り広げて来た数々の手駒たちは、至るところでしゅるしゅると回収されて手元にまとまっていく

 残るのは、雪の下になるのを待つばかりの地面

 冬を越える決意をしている僅かな植物

 そうだ、この繰り返しを見て育ったんだ

 一つの家の中で、家族が身を寄せ合って、行動範囲の少ない、楽しみもささやかな冬を越えていくんだった

 昨年の冬までは、母が一人でそれを繰り返してきたんだな

 私が戻って来たからといって大きな違いはないと思うけど、心細さは随分埋めてあげられるはず

 久しぶりの雪かきだけど、ちゃんとできるかなぁ…

日々のあれこれ歳時記

 中学生の頃だったか

 少女向け雑誌が「妖精王」という漫画を連載していて夢中になった

 舞台は夏の初めの北海道(多分、道東あたり)

 遠い地から来て、しばらく住むことになった少年が、その地の様々な妖精に出会い、頑なだった心が変化していく話だったと思う

 その話の中で大きな節目になるのが夏至で、そこに向かってハラハラするようなドラマが繰り広げられたんじゃなかったかな…

 結果、夏至が来たときに何が起こったのかも、どんなラストを迎えたのかも覚えていない

 期待していたのと違ったのかもしれない

 ただ、そこに至るまでのソワソワした、期待に満ちた気持ちだけが潜在意識に染みついたみたいに残っている

 夏至の今日、北海道の日の出は3時56分(少し前は55分でした)

 日没は7時18分(数日後には19分に沈みます)

 昨年住んでいた神奈川県に比べると、50分くらい日の出ている時間が長い

 「そんな北海道だから、昼間の長い日に何かが起こりそう」なんて不思議なストーリーを考えて、ワクワクさせてくれた作者さんには、今でも感謝しています

 これまでさんざん、脳内太陽系を基準にして地球の位置や太陽に向かう角度について語ってきたけれど、ここへ戻って過ごすうちに、子どもの頃に感じていたメルヘン要素がどんどん思い出されて、毎日新鮮な発見がある

日々のあれこれ歳時記

 田植え時期が近づいて、周りの田んぼで水張りが始まりました

 その夕方から、恒例の“大合唱”が始まりました

 この風物詩は好みが別れます

 これがないと、物足りなく感じる人

 慣れていない人は、うるさくて、または気味が悪くて眠れないそうです

 私は当然、前者です

 久しぶりの“子守唄”を満喫したくて、部屋の掛け時計の電池を外しました(笑)