日々のあれこれ導いてくれた歌

 まだ片づける物がある

 そしてまた、荷物 で話した「奥の物置」は、強い意志で作業を進め、1ヶ月くらいでひと段落を迎えた

 2階にある4部屋も、それぞれに不要品を整理しまくった

 結果、下宿人を数名受け入れられるんじゃないかと思えるくらいの居住スペースができた

 家の1階は母と相談しながらゆっくりと進めたいので後回しにする

 ということで、目は外へ向けられる

 幸い、田んぼの稲は全て刈り取られ、広々とした景観になった

 が、視線を近場へ移すと…

 畑にはまだ未収穫の野菜も、花の終わったコスモスやコキアも残っている

 畑の隅には、以前、大量に庭木の剪定したときに放置していた枯れた幹や枝(繋がった空の下で 参照)が、雑草を被って山のようになっている

 古い納屋には昔の道具、不要な機械類…

 祖父母や両親たちの足跡を、甥と一緒に消していくのが当面の“任務”だよなぁ…

 Official髭男dismさんの「B-Side Blues」が頭の中で鳴っている

 いつか自分が世界から追い出されるときが来ても

 ♪多分大抵困らないくらいでいいよ 大抵忘れられるくらいがいいの

 世界の中での自分の大きさを見間違えないでいよう

 物もなるべく残さないし、記憶にもそんなに強く残らなくても良いかな…

 それでも、片づけているときは、当時の祖父たちの姿を思い出したり、どんなことを考えていたのかを想像して、それなりに楽しんでいるんだけど 

 それを、私の代で終わらせるのも悪くないか…

豊作といえるくらい実りましたよ

日々のあれこれ歳時記

 ふぅ…

 帰っちゃった…

 ってなってから、半月過ぎたけど…

 多分、多くの人が知っているこの感じ

 寂しいような、ホッとしたような…

 姿が思い出される場所や物がそここにあって、胸がキュンとなるような…

 それでも幸いだったのは、その後の慌ただしさ

 野菜の収穫や畑の片付け! しかも稲刈りは最盛期!

 それに伴う人の出入り

 そして、それも収束へと向かっている

 春から大きく繰り広げて来た数々の手駒たちは、至るところでしゅるしゅると回収されて手元にまとまっていく

 残るのは、雪の下になるのを待つばかりの地面

 冬を越える決意をしている僅かな植物

 そうだ、この繰り返しを見て育ったんだ

 一つの家の中で、家族が身を寄せ合って、行動範囲の少ない、楽しみもささやかな冬を越えていくんだった

 昨年の冬までは、母が一人でそれを繰り返してきたんだな

 私が戻って来たからといって大きな違いはないと思うけど、心細さは随分埋めてあげられるはず

 久しぶりの雪かきだけど、ちゃんとできるかなぁ…