色を見つけた日
散歩をしていて、思い出しました。
子どもの頃は、こんなことが嬉しかったのです。
生まれ育ったところでは、土の黒や、そこから芽吹く緑色を久しぶりに見るのは、4月の半ばになってからでした。
圧倒的に白の多い、一面のモノクロの世界に、やっと色彩が戻って来たようで心が弾みました。
小さかった私は、陽当たりの良い、庭の隅で見つけた小さな芽を、毎日毎日見に行って、春の訪れを確かめたのでした。
「北海道は猛吹雪」というニュースを心配して連絡を取ると、「思っていたほどではなかった。」と言いますが、そもそもの想定が高いだけで、そこそこ降ったようです。
毎日土を見て、他の季節よりも少ないながらも緑に囲まれて、花だって咲いている色彩豊かな冬をずいぶん繰り返してきました。
それが当たり前ではないことを思い出して、小さな幸せに、もっと感謝しなくちゃなぁ…。