日々のあれこれたどり着いた視点

 今日もまた、心が狭い…。

 左の隣家のエアコンの排水が、こちらの方へ流れてくる。

 窓から離れているとはいえ、我が家の前を横切った水は、反対側の排水溝へと流れていく。

 そちら側の家の排水も、やはりこちらに滲み出てきていて、小型の物置の足下を濡らしている。このままじゃ、錆びちゃうかなぁ…。

 ベランダの床が一続きで、パネルだけで仕切られたつくりのマンションなので、そんなこともあるのだと思う。

 でも、ちょっとした心遣いがあれば、こうはならないんじゃないか…。

なんて考えてしまう。

 エアコンから出た排水なので、別に汚れた水ではない。元は、空気中の水蒸気だから、むしろキレイな水のはず…。

 でも、隣の家の中の空気かぁ…。

 やっぱ、なんかイヤ…。

 潔癖症な訳ではないけどイヤ…。

 だからといって、声を上げるほどのことではないかなぁ…。我慢するしかないけど、せめて自分は気をつけよう。

 子どもたちにも伝えよう。

このくらい優雅な水辺だったら、文句など言いません。

日々のあれこれたどり着いた視点

 曇りなき眼で見定め、決める。

 映画「もののけ姫」で、アシタカが言ったこのセリフが好きです。

 DVDまで買って、子どもたちと何度も観ましたが、観るたびに、この言葉がずしりと重みを増していきます。

 一番の理由は、そんな心の境地に憧れていながら、自分自身は全くたどり着けそうにないと、日々実感するからでしょう。

 自分の利益を度外視して考える。

 物事を多面的に見る。

 さまざまな立場を全て考慮して、バランスの良い方法を模索する。

 思えば、今の世の中に必要なのは、こんなアシタカのような人なのでしょう。

 そんな人、どこにもいないかなぁ…。

 今日も、車を運転していて、逆走して来る自転車とすれ違ったときに、

「いいオトナなのに‼︎ 右と左、勉強しなおしー‼︎」

と、心の中で罵声を浴びせていた私ではないなぁ…。間違いなく。

2回目の登場!細いながらも、大木を支えている健気さを応援しています

日々のあれこれたどり着いた視点

 ふと思った。

 若いって、迂回するのも楽しいと感じる、余裕があるものなんだなぁ。

 答えが半ば見えているのに、まだ悩んでいる。

 AでもBでも、結果はそんなに変わらないだろうに、まだ迷っている。

 やってみなくちゃどうなるかが分からないことを、少しでも前もって予想したくて、あれこれと考えを巡らせている。

 そんな「取り越し苦労」はやめて、さっさと帰って美味しいものでも食べればいいのに…。たっぷり眠って、リフレッシュした頭で考えれば、もっといいアイデアが浮かぶんじゃない?

 もどかしく感じて、よくそんな風に思っていたけれど、そうじゃないのかもしれない。

 若者たちは、すぐに結果を出すよりも、迷ったり悩んだりする時間が好きなのかも。

 敢えて、難関に立ち向かう方を選択して、その時間を楽しんでいるようにも見えるし…。

 大小に関わらず、失敗をなくすために、今できる最大の予想を立てて、それに備えているのを見ても、どこか楽しげだなぁ…。

 自分が「やりながら考える。」タイプで今までやってきただけに、これらの“大きな迂回”を“時間の無駄遣い”と一蹴してしまいたい気持ちは、確かにある。

 でも、経験が少なくて、誰かとコミュニケーションを取ったり悩みを聞いてもらったりしたい人たち。しかも、これからも仕事を続けていく、生きていく時間はたっぷり保証されているわけだから、思う存分迂回をして、それを楽しもうとする余裕も生まれるのだろう。

 若いって、迂回するのも楽しめる、余裕があることなんだ。

 でも、若者!

 その悩みにも迷いにも、ある程度折り合いをつけて、そろそろその仕事を終わらせてくれないかな。

 なぜなら、次の仕事が待っているから!

「ぼっくり松」って、可愛い名前