同じ空の下導いてくれた歌

 「同じ空の下」で検索すると、高橋優さんをはじめ、「名前がかぶってごめんなさい」と謝るしかないレベルで、才能溢れる皆さんの曲や作品が表示されます。

 サイトを立ち上げたのが2019年の秋なので、明らかに便乗した感じになってしまい、さらにごめんなさい。

 立ち上げ当初に、祖父が亡くなったときに打った弔電が、サイト名の由来になったことを書きましたが (関連同じ空の下 )、その元になったイメージをくれたのは、安全地帯の「夢のつづき」という曲でした。

  あの日そろいの帽子は どんな街角にいても

  一つに広がる 空を知っていた

 1980年代のアルバムに入っていた曲だと思いますが、玉置浩二さんの、囁くようにな歌声が心に語りかけます。

 大切な思い出を、あまりにも丁寧に、こんな視点をもって表現できるんだと、心がふるえました。

 この機会にとYouTubeで探したら、色々なバージョンで公開されたものがありました。

 私はやはり、初期のシンプルなものが好きです。

アマリリスです。ひと株から、花芽が二つ出ました。良い春になりそうです。

同じ空の下,日々のあれこれ母の一世紀

 「同じ空の下」

 これは、大好きだった祖父が亡くなったときに、葬儀に駆けつけられない自分を慰めた言葉です。北の地平に近い空を見つめて、あの青のどこかは、静かに眠っている祖父を見下ろしている空に違いないと。ここでの祈りは、すぐそばにいるのと変わらず届いているはずだと。

 葬儀に向けて電報を打ちました。

 「遠く離れていても、同じ空の下。みんなでおじじの冥福を祈っています。」

    *「おじじ」は、うちの子どもたちをはじめとしたひ孫たちの、祖父の呼び名です。

 今年、会いたい人への思いが空回りするばかりの、もどかしい日々を過ごしました。

 ゴールデンウィークの帰省を諦め、夏休みにも諦め…。

 家に一人きりになっている母をいくら心配しても手が届かない歯痒さに、物理的な距離とは残酷なものだとあらためて感じました。

 そんな憤りを洩らす私に、電話の向こうで母は言いました。

 「それでも、おんなじ空の下にいるんだから…。あんたが言ったんだよ。」

 そうだった…!

 そして、覚えてくれていたんだ…。

 とは言っても、来年の夏には一直線に飛んで、本当に繋がっている一つの空だと、もう一度確かめておかなければ気が済まない思いでいます。