日々のあれこれ

 11月の声をきいて、年賀欠礼を用意しなくちゃと思い、重い腰を上げた

関連 励ましの花を

 週の半ばに、インクジェット対応のハガキを買い、デザインも準備した

 「職人」さんや「王」さまがいてくれるので、なんて便利な世の中だろうと思う

 そして、週末に印刷

 一日の負担が少なくて、完璧なプラン!

 そう思っていたが、やっぱり甘かった…

 ちょっと古いプリンターという、融通の効かない、頑固者と対峙する

 そして、呟く

 年賀欠礼の文面を、A4サイズの用紙に印刷したい人なんて、いるわけないでしょ!

 設定を何ヶ所かいじって、裏面印刷完了

 ふう…

 宛名印刷を始めたものの、慌てて“中止”ボタンを押し、また呟く

 ハガキの宛名を両面印刷してほしい人、今までにいたの!?

 ついでに、ちょっと叱り口調になる

 少しは自分で考えてよ!

 言われたことを、言われたようにしかできないんだから!

 やっと、完成!

 って思ったら、あ…、この人とこの人、転居ハガキが来ていたんだった…

 この人は、もう亡くなっている…

 これは、私のせいだなぁ

 余分に買ってあったハガキまで使い果たしちゃった

 交換しに行こう…郵便局まで(涙)

 こんな世の中だから、そのうちにできるかな?

 「一般的には、みなさんこうしていますよ あなたの設定だと、こうなっちゃいますが、本当に良いんですか?」

 「この人は、◯月に結婚したので、苗字を変更しました 住所変更も、併せてしておきました」

 って、言ってくれるAI…

 以前にも、“イシミカワ”の写真を上げたことがあったと思って調べたら、昨年の秋でした

 今回の文とは関係がありませんが、よろしかったらこちらも是非!

自己完結

日々のあれこれたどり着いた視点

 短歌が好きです

 教科書に載るような、有名な作品

 現代の社会を詠んだり、風刺したもの

 新聞の歌壇で毎週紹介されるような、一般公募作品まで

 たった31文字の中に、壮大な情景や、作者の一瞬の心の動き、ときには時間の流れまでも閉じ込めて、表されていないその背景までも想像させるんだから

 そして、時々落ち込んでしまいます

 自分には、削ぎ落とす勇気がないんだなぁ

 これまでも、心に残った短歌を幾つか紹介してきました

 木の上から

 ていねいに生きる

 無謀にも、作った作品を上げてみたこともあります

 「愛」の字に

 10年以上も前になりましたが、以前一般公募の歌壇で話題になった、当時ホームレスだった投稿者の作品が、今でも心に残っています

 『親不孝通りと言へど 親もなく 親にもなれず ただ立ち尽くす』

 空間、時間、心情…、押し寄せるように伝わってくる“情報”に圧倒され、しばらく目が離せず、何度も読み返したものでした

 そう、言葉でも文章でも、短くて伝わるのが一番!

 そして、受け手に考える余地を残しておくのも大切なんじゃないかな

 なのに、ついつい書き連ねてしまう

 分かってもらおうとする気持ちが強すぎるんだろうな…

 ああ、今日も長々と書いちゃった…

子どもの頃のこと母の一世紀

 「おまえはもう、どこにもやらんからな」

 背中に負ぶった母をなだめるように、そう言い聞かせながら、祖母は田舎道を歩いた

 母の思い出の中でも、指折りの幸せな時間だった

 父親を、小学4年生で亡くした母たちは、その実家のある地域に、親戚を頼って移り住んだ

 祖母が一人で、子ども8人を抱えての生活は困窮し、伯父の家に養女として出されたのが母だった

 農作業の力になる兄や姉たち  まだ幼かった妹や弟

 母が選ばれたのは、やむを得ない状況だったか

 その家での生活は辛いものだったという

 朝早くから、家事や炊事をこなす

 それでも、登校前に玄関の掃除を済ませなければならない

 終わったと思ってもダメ出しされ、やり直す

 毎日遅刻して、先生に叱られる

 あるとき、事情を知った先生が、「これからは、どんなに遅刻してもいいですよ」と言ってくれたほどだったそうだ

 帰ってからも、畑や田んぼの仕事だと言ってこき使われ、精神的にも追い詰められ続けた母の心は、徐々に病んでいった

 ある日訪ねてきた親戚が、母の様子を見て「このままでは、この子がダメになる」と進言し、連れ戻されることになった、ということだった

 あのとき、母の幸せを、何よりも願っていただろう祖母も、母が中学2年生のときに、成人する姿を見ることもなく旅立った

 その後、辛い結婚をしたことも、後妻に入った家で苦労もあったけど、優しい夫に恵まれたことも、どこかでそっと見ていたのかな

 その伯母の訃報に接したときに、母はお悔やみに顔を出すことさえ拒んだのを覚えている

 何十年経っていても、子どもの頃に受けた心の傷は癒えることがないのだと思った

 ただ、母の家事のスキルや、農作業の手際の良さ

 法事等で、大人数を受け入れて切り盛りする甲斐性などは、このとき身につけたんじゃないかな…と思っている

 本人には絶対言わないんだけど

私にも、幼い頃、母に負われて、田舎道を歩いた思い出があります

大人になっても忘れることのない、優しい背中…

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