子どもたちのことたどり着いた視点

 数日前の夜、息子は遅い時間に仕事から戻り、シャワーを浴び、夕食を食べた後に出かけて行った

 こんな遅い時間なのに…と思ったが、黙って送り出した

 息子は高校1年生の春、1つ年下の、親しく付き合っていた後輩を事故で亡くした

 それから毎年、誰が言うともなく、その日に仲間が集まることにしているらしい

 もう15年も経ったのか…

 通夜と告別式に参列した息子は、つぶやいたのだった

 「俺、親より先には絶対死ねないな」

 ご両親の嘆く姿は、無鉄砲な若者たちに、さまざまな思いを投げかけたのだろう

 「久しぶりに、まともなことを言ったな」 そっと思った

 そして、私も思うことにした 不満や要望は尽きないけど、「生きているんだから、いいや」

 もう、15年も使ってきたのか…

 要望は尽きない

 夕食要らないんだったら、早めに連絡してよ!

 不満は尽きない

 洗濯物を出すときはさぁ…! 💢💢💢

 ここで、登場

 「生きているんだから、まあ、いいや」

トキワツユクサ  ツユクサにも、いくつか種類があるんですね

日々のあれこれ歳時記

 公園や、近くの雑木林で、茶色に枯れた葉をぎっしりとつけたまま、この春新芽をつけなかった木を見かけます

 葉の形を見ると、どれも柏の木のようです

 異変に気づいたのは、昨年の秋頃

 通勤途中にある大木が、紅葉…というより、枯れているように見えました

 気にして見ると、そんな木が、あちらこちらにあります

 柏の木は、北海道への入植者が先住民族を騙したという逸話*にあるように、枯葉をつけたまま冬を越し、新芽と入れ替わるように古い葉を落とす木です

 (*和人が物を借り、柏の木を指して「あの木の葉が落ちたら返す」と約束して、結局返さなかった)

 でも、それらの木は、この春、とうとう新芽を吹きませんでした

 私なりに考えた仮定は、昨年のイレギュラーな猛暑

 6月の下旬に、気象庁がうっかり梅雨明けを宣言してしまうほどの、真夏のような日々がありました

 北海道でも冬を越えるほどの、寒さへの耐性がある木です  だからこそ、心構えができる前の猛暑は、あまりにも酷だったのかな…などと考えています

 他の木に守られて、命を繋いでいる木がありますように…

 今年も、暑い6月終盤でした

 まとわりつくような空気の中で、雲と湿気で霞みがちな太陽を見上げて夏至は過ぎていきました

 脳内太陽系の左端から、ゆっくりと手前を右へ動いていく地球の上で、 陽が短くなってしまうことに、少しだけ寂しさを感じる時季です

日々のあれこれたどり着いた視点

 以前、『この人はなぜ自分の話ばかりするのか』という本のタイトルに惹かれて読んだことがあった

 ちょうど、そんな人に囲まれていて、疲れを感じていたときだった

 何となく感じ取っていたことを言葉にしてもらって、納得できたし、少し気が楽になった

 このことを思い出したのは、多分、最近また、そんなことに疲れを感じているから

 一緒に仕事をする人の中に、一人でもこのタイプがいたら、みんな競うように自分の仕事ぶりについて話し始める

 お互いの話は、多分ほとんど頭に入っていない

 ちょっと反論があって、「私はこうしていますよ」と言いたくなるけど、言わないことにしている

 だって、どうせ聞いていないんだし

 自信のなさも、承認してもらいたい気持ちも、自分で失敗しながら乗り越えていくしかないもの

 いつかは、そんな当たり前のことを、大きな声で吹聴しなくてもやっていけるメンタルを身につけてねって思いながら聞き流している

 でも、ご用心

 研究者じゃなくても、本を読んだわけでなくても、多少の社会経験がある人には、そんな心理はすぐに見抜かれてしまうから

(共感してくださった方は、こちらもどうぞ 事情を語りすぎ

毒を吐いた後の、懺悔の花