生まれ変わり

奇跡のような軌跡

 数年前、娘が「子どもが欲しいと思っているのに、なかなかできない このままだと、お金をかけて妊活するしかない」と嘆いていた

 そんな夏の終わりのある日、私はクローゼットの中の整理をしようと思い立った

 上の棚には、子どもたちが生まれた頃の物 − 母子手帳、へその緒、新生児の手形など − をまとめて入れた箱があった

 いつもは手をつけていなかったが、その日は「聖域なき…」な気分で、蓋を開けた

 その中には、上記の思い出の品に混じって、おはじきが5つほど入っていた

 これは、娘が一歳のときに、少し目を離した隙に飲み込んで、後日オムツ替えのときに発見した物だ 思っていたよりもたくさん…!!

 「娘の体の中を通り抜けて来た物だ」と思うと愛しくなって、念入りに洗って取っておいたのだった

 座右の銘がよぎる

 「今持っている不要な物を手放さなければ、本当に必要なものが入ってくるキャパは生まれない。」(関連 縁切り上手

 「可愛い赤ちゃんになって、また娘の中から出ておいで」

 半信半疑どころじゃないくらい“疑”の比率の高い祈りを込めながら、丁重に処分した

 その年の冬の初めに、娘は「子どもができた 夏にはおばあちゃんになれるよ」と知らせてくれた

 私は、複雑な思いで、それでもクスッと笑った

 だから、あの子たちは、おはじきの生まれ変わり…

 どうりで、キラキラしているばずだ…

写真は、あの日、娘に飲み込まれずに済んだ同形の物たちです

奇跡のような軌跡

Posted by nanaefree


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